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キシリトールの虫歯予防効果はどのくらいか?

キシリトールが虫歯予防になるということは世間に広く知られておりますが

キシリトールとはそもそも何なのか? なぜ虫歯を予防する効果があるのか?

詳しく知っている方は少ないと思います。

今日はキシリトールについて少し説明させて頂きたいと思います。

キシリトールとは、人工甘味料の一種です。日本で流通しているものは原料として、とうもろこしの芯の部分が使用されております。キシリトールが虫歯を予防することに関して様々な研究がなされております。

キシリトールが虫歯予防になる理由として2つのことが言われております。

①虫歯の原因となる酸を作らない。

②虫歯の原因菌であるミュータンス菌の活動を抑制する。

この内、『①虫歯の原因となる酸を作らない』に関しては間違いありません。通常、ミュータンス菌は糖を食べて酸を作りだし、この酸が歯を溶かし虫歯になります。しかし、ミュータンス菌はキシリトールから酸を作りだすことが出来ないのです。ですので、キシリトールだけを食べていれば虫歯になることはありません。

『②虫歯の原因菌であるミュータンス菌の活動を抑制する』に関しては最近では否定的な声も上がっております。確かにキシリトールによりミュータンス菌の活動が抑制できたとする研究もありますが、科学的根拠が低いものが多く、疑わしいところもあります。

ですので、現在確実に分かっていることはキシリトールを食べても虫歯にはならないということだけで、キシリトールによって積極的に虫歯を防げるかどうかは定かではありません。

また、キシリトールガムを噛んでいれば、唾液がよく分泌されますので、唾液の作用による虫歯予防は期待できます

上記したように、『キシリトールを食べても虫歯にはなりません』が、ここにも注意が必要です。

市販されているキシリトール配合を謳う食品には、キシリトールがわずかしか入っていないものもあります。キシリトールは原価が高く、コストを抑えるため含有率を下げているものがあるのです。

キシリトールの配合率が低く、他に炭水化物が多量に含まれている食品は、あまり意味がないと言わざるを得ません。できるだけキシリトール100%配合のものを選びましょう。

ただし、キシリトールは過剰に取り過ぎると下痢になりやすい副作用がありますので、おなかが弱い人は取り過ぎには注意が必要です。

 

こちらの記事もあわせてお読みください。

フッ素効果の実験

インプラントに対するフッ素の影響について

歯磨き粉を選ぶポイント

 

 

 

日本口腔インプラント学会認定医(専修医)になりました。

まごころ歯科クリニック院長の荻原真です。

この度、日本口腔インプラント学会専修医の認定を受けることができました。

専修医修得まで協力してくださった、奥寺先生、小嶋先生、そして東京形成歯科研修会の先生方、本当にありがとうございました。

日本口腔インプラント学会は非営利の公益社団法人で、会員数14000人以上の日本最大規模の歯科学会です。

インプラント関連の学会は様々ありますが、公益社団法人として国の認可を受けているインプラント学会は日本口腔インプラント学会と日本顎顔面インプラント学会の2つしかありません。

日本口腔インプラント学会が重視しているのは、ガイドラインに沿った安全なインプラント治療を確実に行うことです。そして一貫してそのために活動を行っている非常に信頼のおける学会です。

会員になって早8年が経過しましたが、長い道のりを経て、インプラント学会認定医(専修医)を取得することができました。

まごころ歯科クリニックは高井戸・久我山で安全なインプラント治療と予防歯科を両立するために、これからも研鑽を積んでいきます。

 

咬合談話会実習

まごころ歯科クリニック院長の荻原真です。

先月に引き続き、咬合談話会の実習に参加してきました。

咬合談話会を主宰されている栗田先生はナソロジーを本格的に臨床に取り入れられている数少ない先生です。

全調整咬合器やパントグラフといった本格的な装置を用いた栗田先生の緻密な治療を学ぶ機会を得たことを大変うれしく思っております。

今回は咬みわせの要ともいうべき、『中心位』の測定方法等について詳しく教えて頂きました。

中心位とは簡単にいうと顎の運動の中心の位置です。

歯の咬みあわせの中心が、この中心位から大きずれてしまうと、顎が痛くなったり、肩こりや頭痛の原因となるといわれております。

中心位の重要性は昔から指摘されており、この中心位はどこにあるのか?という研究が数多くなされました。しかし、体内にある顎の関節の運動を直接目で見ることはできません。そのため、様々な仮説と検証がなされましたが、なかなか正しい結論は得られず、中心位の定義は時代とともに変化していきました。

現代では中心位は『下顎頭が下顎窩内の前上方にある位置』と定義されています。この位置のとき、筋肉のバランスがとれた状態になり、咬みあわせの安定が得られると考えられております。

中心位についてはいろいろな意見があり、専門書によっても内容がかなり違います。実のところ、歯科医学は咬みあわせについて、完全な理解には至っていないのが現状だと思います。

そのため、残念なことに、多くの歯科関係者は、咬み合わせについて無関心になってしまっております。

しかし、咬み合わせについて真摯に取り組み、理想的な咬合を突き詰めていくことは確かに有意義なことであり、大切なことです。

引き続き、咬みあわせについて研鑽を積んでいきたいと思います。

以下の記事も参考にして下さい。

咬合を学びに

咬合談話会で全調整咬合器の実習

咬合談話会でのスプリント製作実習

 

 

 

フードセラピーのイベントに参加

こんにちは。まごころ歯科クリニック院長の荻原真です。3月12日(日)、フードセラピストまるもゆきこさんのイベントに参加してきました。

まるもさんは管理栄養士として日本咀嚼学会の役員としても活躍されており、ストレスの多い現代社会において、食と食空間を心豊かなものにするというアプローチで予防医療を実践していらっしゃいます。薬膳や自然医学の要素を取り入れた料理教室も主宰されているとのことです。

今回のイベントは北青山のカフェ・ラ・ボエムで行われ、多くの人と楽しく貴重な時間を過ごすことができました。

私は普段から、どうすれば虫歯や歯周病を予防し、正しいかみ合わせを維持することができるか?

義歯やインプラントを駆使して、なんでも食べれるかみ合わせを再建するにはどうすればよいか?

と、科学的な視点から『食べる』ことについてよく考えております。

でも、もしかすると一番大切なことは、周囲の人と楽しく食卓を囲むこと、そしてその食事の空間を豊かに過ごすための心の在り方なのかもしれませんね。

私も歯科医師として、皆様の豊かな食事を守る一助となれればなと思います。

 

カフェ・ラ・ボエム

セラミック歯をつくるラボ見学

まごころ歯科クリニック院長の荻原真です。

セラミック歯を専門的につくっているラボ、でんたる工房さんを見学してきました。

都庁のすぐ近くにあるこちらのラボでは、熟練の技工士さんが一つひとつの歯をこだわりをもって丁寧に作ってくださっております。

オールセラミック歯をはじめ、メタルボンドセラミック、インプラントの上部構造、セラミックラミネートべニア、インプラント用ガイドなど自費の技工物を中心に作っているとのことで、それぞれの技工に関して、とても丁寧に説明してくださいました。

近年、セラミックの技術は飛躍的に進歩しており、より丈夫で美しい歯が作れるようになってきております。

特にオールセラッミック材料の一種であるジルコニアとガラスセラッミックは、どんどん良くなっています。

ジルコニアは人工ダイヤモンドにも使われる素材で極めて頑丈なセラミックです。色合いの面で弱点がありましたが、最近では異なる色調のジルコニアを重ね合わせたマルチレイヤードジルコニアができたことにより、より美しく進化しております。

ガラスセラミックは透明感が非常に高く、しかも天然歯に近い硬さをもったセラミックです。

これらの素材は金属アレルギーのリスクもなく、生体親和性が高いため、安心して歯の材料として使うことが出来ます。

こうした素材を扱うには、セラッミックを加工するための高価な機器が必要なのはもちろんですが、熟練の技術と、最新の技術を積極的に学んでいく、歯科技工に対する熱い思いがなにより重要だと思います。

でんたる工房の技工士さんは、必要があれば、口の中の写真を撮りに駆けつけてくれたり、症例に応じて様々な相談に乗っておいただけたりと、とても真摯に対応して頂けます。でんたる工房の皆さんのように、真摯に歯科医療に取り組む方々と仕事ができて大変うれしいです。

まごころ歯科クリニックは高井戸・久我山での審美的なセラミック治療のために日々取り組んでおります。今後とも宜しくお願い致します。

ジルコニアフレーム技工中

 

 

 

 

 

 

 

技工用顕微鏡で制作中