まごころ歯科ブログ
田保先生のライブオペ
2017年11月05日
こんにちは
まごころ歯科クリニック院長の荻原真です。
今日は埼玉県の浦和で開業されている田保学先生のオフィスで、オペを見学させていただきました。
田保先生は米国ロマリンダ大学インプラント科の臨床助教授であり、日本歯周病学会の専門医・指導医としてもご活躍されている先生です。
今回の内容は午前中がソケットプリザベーション、午後がソケットプリザベーション後のインプラント埋入手術でした。
ソケットプリザベーションとは抜歯後、骨が吸収しないようにする手術のことです。
通常、歯を抜くと歯の周囲の骨、特に外側の骨は溶けてなくなってしまいます。すると、見た目にも影響しますし、しっかりとした骨にインプラントを入れることができなくなってしまいます。
歯を失うということは、歯と同時に骨を失うことでもあるのです。
こうなることを避けるためには、骨のダメージを与えないよう丁重に抜歯を行い、骨補填材といわれる人工の骨を入れ、コラーゲンの膜で覆うことで骨の吸収を最小限にすることが有効です。
この一連の術式のことをソケットプリザベーションと言います。
田保先生の洗練された美しく、正確な手術を拝見し、大変勉強になりました。
田保先生ありがとうございます。今後とも宜しくお願いいたします。
以下の記事も参考にして下さい。
咬合談話会で全調整咬合器の実習
2017年10月29日
こんにちは
まごころ歯科クリニック院長の荻原真です。
先日、咬合談話会の実習に参加いたしました。
今回はパントグラフで精密に記録した顎の運動を、全調整咬合器に再現する実習でした。六枚の描記板を使用した顎運動の記録と再現は圧巻でした。半調整咬合器や平均値咬合器との違いや、顎運動を考えるときのポイントがよく分かり非常に勉強になりました。複雑な操作ではありますが、体系化されており、パントグラフやスチュワートの咬合器を開発した先人の知恵にはただただ感動するばかりです。
また、咬合器調節の際の細かな技術など、膨大な臨床経験から生み出されたであろう工夫を、惜しげもなく、夜遅くまでご指導してくださる栗田先生に心から感謝いたしております。
栗田先生の謙虚かつ情熱的な歯科臨床に対する姿勢には、自分が進むべき臨床家としての生き方を考えさせられます。今後ともご指導の程、どうか宜しくお願いいたします。
以下の記事もご覧ください。
日本口腔インプラント学会学術大会に参加
2017年09月27日
こんにちは
まごころ歯科クリニック院長の荻原真です。
先日、仙台で行われた日本口腔インプラント学会に参加してきました。
今回も全国から多くの歯科医師が参加し、非常に熱気のある学会でした。
今回のメインテーマは『インプラント治療が拓く未来 ミート・ザ・フロントランナー』とのことで、超高齢者社会と向き合い、インプラント治療が果たしていく役割を検証するといったものでした。
まさにフロントランナーとして、日本のみならず、世界で活躍していらっしゃる方々の講演を聞くことができ非常に勉強になりました。
特に骨造成術について、かつて行っていた方法と現在の方法を比較し、安全に確実な骨造成をするためにはどのようなことを考慮された東京医科歯科大学の春日井先生の講演は非常に勉強になりました。
また、新しい骨補填材であるリフィットをソケットプリザベーションに使用した研究も非常に興味深いものでした。
リフィットはナノレベルの結晶構造まで生体骨に近づけた骨補填材で、骨に置換されるのがこれまでのHA系骨補填材よりも早いといわれております。形状もスポンジ状で扱いやすい材料です。
今回の研究発表では、リフィットの使用により、歯槽骨の保存が確認され、しかも骨にきっちり置換しており、リフィットはソケットプリザベーションに有効とのことでした。新しい材料であるため、今後様々な臨床研究がでてくるものと思います。
インプラント治療は飛躍的な進化し、かつてスタンダードとされてきたことも、今では通用しなくなってきております。
まごころ歯科クリニックは、杉並区、久我山、高井戸地域において、質の高いインプラント治療を提供し、皆様の健康維持、増進に貢献できるよう日々取り組んでいきます。
これからも積極的に最新の歯科医療を習得していくよう努めてまいります。
松尾先生の実習に参加
2017年07月01日
こんにちは
まごころ歯科の荻原真です。
先日インプラントの勉強会に参加してきました。
今回は『多くの歯がない方に対して、どのようにインプラント治療を行うべきか』といった内容が中心のセミナーでした。
多くの歯がない場合、もとの咬み合わせが失われておりますので、新たに適切な咬み合わせを作ることが重要です。咬み合わせには様々な要素が絡んでおり、非常に奥の深い話ではありますが、簡単にいうと・・
①適切な顎の位置で咬み合わせが機能していること(中心位)
②咬み合わせを支える歯がそろっており、適切な平面に並んでいること(バーチカルストップ・咬合平面)
③犬歯が適切に機能し、奥歯や顎を保護する役割をはたしていること(犬歯誘導)
といった要素が整っていることが重要です。
ただ美しいだけでなく、しっかりと機能し続ける治療を行うためには、咬み合わせのことをよく考えて治療をする必要があります。
今回のセミナーでは精度の高い仮歯(プロビジョナル)を使用して、適切な咬み合わせを考えて、全体的なインプラント治療を進める方法について、東京SJCDで理事をされている松尾幸一先生に詳しく解説していただきました。
松尾先生の洗練された美しい治療のスライドを拝見させていただき、大変勉強になりました。
パラレルCCインプラントについてのセミナーに参加
2017年06月28日
まごころ歯科クリニックの院長の荻原真です。
今回は最新のインプラントであるノーベルパラレル・コニカル・コネクションを使った治療についてのセミナーに参加しました。
コニカル・コネクションとはインプラントの2つのパーツの接続方法のひとつです。
インプラントは本体のパーツと、アバットメントといわれる柱の部分のパーツの2つのパーツを合わせて使用します。
この接合部は従来は単純にネジでとめる構造になっていました(バットジョイント)。
しかし、インプラントには咬むことによる強い力が加わるため、バットジョイントの接続ではミクロな隙間ができてしまい、唾液や細菌が侵入してしまいやすい欠点があります。そこで、近年では、よりぴったりと接合できるコニカル・コネクションといわれる構造のインプラントが増えております。
コニカル・コネクションとは接合部にわずかに円錐状の傾斜をもたせることにより、摩擦力によって強固に密着させる構造のことです。
イメージとしては鉛筆と鉛筆のキャップのように、ぎゅっと密着してとまっているような構造です。
当院では複数のタイプのインプラントを使用しておりますが、すべてコニカルコネクションの形式のものとなっております。
今回のセミナーでは、美しい治療が求められる前歯にインプラントをいれる場合の理想的な治療方法や、最終的なセラミック歯を取り付けるまでの仮歯(プロビジョナル)の合理的な使用方法などについて、梅田和徳先生に詳しく解説していただき、大変勉強になりました。