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あの歯型のピンクの材料の正体は?

こんにちは

まごころ歯科クリニック院長の荻原真です。

今日は歯医者で歯型をとるときの材料(印象材)について書いてみたいと思います。

歯型をとる材料は大きく分けると二種類あります。

アルジネートというピンクの軟らかい材料と、シリコンゴムを使った弾力に富む材料の二種類です。

このうち、現在歯科治療で最も使われている印象材は、前者のアルジネートです。

皆さんも一度は歯医者さんで、なにやらピンク色のプルプルした材料を口の中にいれられた経験があるのではないでしょうか? あれがアルジネートです。

アルジネートの主成分はアルギン酸ナトリウムと石膏です。

『アルギン酸ナトリウム』は聞きなれない名前かと思いますが、海藻からとれる成分であり、かまぼこや、人工いくらの原料として使われる成分です。

どうでしょう?かまぼことピンクの材料は、固まったときのプルプルした感じが似ていると思いませんか?

アルジネートは、材料費が安く、使い方も簡単なため、歯科治療の多くのシーンで使われます。しかし、細部までの細かな型をとることには不向きあり、細かな型をとりたいときには溶かした寒天を同時に使います。

かまぼこの材料やら、寒天やら、なにやら料理の材料のようです。

型をとるのが苦手な人も、かまぼこの材料や寒天が口の中に入っていると想像していただけると、少しほっとするかもしれませんね。

さらに精密な型をとりたいときには、シリコンゴムの材料を使用します。

シリコンゴムは材料費が高く、一般的にはセラミックの治療やインプラント治療などのときに用いられます。特にインプラント治療はシリコン印象材とカスタムトレーの組み合わせによる型取りが不可欠です。

アルジネートを使うにしても、シリコンを使うにしても重要なのは歯肉の状態です。

歯磨きの仕方が不十分だと、歯肉がぶよぶよになってしまい、すぐに出血してしまいます。血液に触れると型をとる材料の表面が荒れてしまい、きれいな型がとれません。

精度の高い治療をするためにも、日ごろの歯磨きがしっかりしていただくことが重要です。

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きれいに歯磨きして心筋梗塞を予防

こんにちは

まごころ歯科クリニック院長の荻原真です。

皆さんは心筋梗塞という病気をご存じでしょうか?

心筋梗塞は心臓に血液を運ぶ血管が詰まり、心臓の筋肉が壊死してしまう病気です。日本人の死因の第二位といわれており、毎年4万人ほどが急性心筋梗塞で亡くなるといわれております。

この心筋梗塞と歯周病との関連が近年指摘されております。

口の中の病気である歯周病が、遠く離れた心臓の病気に関わっているというのは、なかなかイメージしにくいことかもしれません。

簡単にそのメカニズムをご説明いたします。

歯周病になると歯周病菌が歯周ポケット内で増え、歯肉に炎症が起こります。

炎症を起こした歯肉はブヨブヨになりとても傷つきやすくなります。

歯肉が傷ついてしまうと、歯周病菌やその毒素であるリポ多糖が血管内に侵入し、血流に乗って体をめぐり、全身の健康に悪影響を及ぼします。

侵入した歯周病菌や毒素が直接的に悪影響を及ぼすだけでなく、炎症が起きた歯肉で作られる「炎症性サイトカイン」も血流を通じて全身の血管を流れ、動脈硬化や心筋梗塞の原因となります。

動脈硬化を起こした部分からは歯周病菌が数多く発見されております。また、歯周病にかかっている人はそうでない人に比べ1.5から2.8倍、循環器疾患になりやすいといわれております。

しっかりと歯磨きをし、歯周病を予防することは、単に口の中の健康を守るだけでなく、心臓や血管を守ることにもつながるということです。

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歯肉炎と歯周炎の違いとは

こんにちは

まごころ歯科クリニック院長の荻原真です。

皆さんは『歯肉炎』と『歯周炎』の違いをご存じでしょうか?

似た言葉ですが、実はとても大きな違いがあります。

それは『歯肉炎は適切に治療すれば元の状態に戻るもの』であるのに対して『歯周炎は適切に治療すれば健康な状態にはなるが、元の状態には戻らないもの』であるということです。

これはどういうことなのか、今日は『歯肉炎』と『歯周炎』の違いについて書いてみたいと思います。

『歯肉炎』『歯周炎』と似た言葉にもう一つ、『歯周病』という言葉があります。テレビのCMなどでよく聞かれるのがこの『歯周病』という言葉ですね。

『歯周病』とは、細菌が原因で歯肉や歯を支える骨に炎症を起こす病気の総称です。この『歯周病』の中に、『歯肉炎』『歯周炎』というステージがあるのです。

はじめは『歯肉炎』が発症し、そのまま放置していると『歯周炎』へとすすんでいきます。つまり『歯肉炎』とは『歯周炎』になる手前の状態であり、『歯周病』の初期段階です。

『歯肉炎』の段階では、炎症が起きているのは歯肉だけです。歯肉の炎症は適切に対応すれば、2週間程度で元に戻ります。

しかし、『歯肉炎』の段階で適切な対応ができていないと、炎症は歯を支えている骨にまで波及し、骨が溶けてしまいます。このステージに達した歯周病が『歯周炎』です。適切な治療をすると炎症は治まり、健康な状態にはなります。しかし、骨は最初よりやせた状態になってしまい、完全に元の状態には戻りません。

 

では、『歯肉炎』と『歯周炎』はどのように見分けることができるのしょうか?

実は『歯周病』のステージを見分けるには、レントゲン検査や、歯周ポケット検査など、歯科医院での専門的な検査が必要であり、症状だけでその二つを正確に見分けることはできません。

ちなみに歯周病は、歯の病気というより、歯の周囲組織の病気ですので、人工の歯であるインプラントの周囲にも発症することがあります。

また、歯周病は心臓病や糖尿病などの全身疾患の原因になるともいわれております。(詳しくは綺麗に歯磨きをして心筋梗塞予防を参照して下さい。)

歯磨きのときに出血したり、口臭が気になったりするような場合には、自分で判断せず、一度、歯科医院を受診することが重要です。また、『歯周病』を予防するためには定期的に歯科医院を受診し、お口の中のクリーニングをすることが有効です。

 

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親知らずは必ず抜歯が必要?

こんにちは

まごころ歯科クリニック院長の荻原真です。

今日は親知らずについて説明したいと思います。

『親知らずは必ず抜歯しなくてはならなのでしょうか?』

患者様からよくこんな質問を受けることがあります。

答えはもちろんNOです。親知らずだからといって必ず抜歯しなければならないわけではありません。

たとえば、まっすぐ生えていて、咬み合わせに参加している親知らずは他の歯と同じようにできるだけ保存した方が良いでしょう。また、骨の中深くに潜っている親知らずの場合、汚れが侵入しにくく、悪さをすることはまれですので、こうした場合も抜歯の必要はないでしょう。

では、どんな場合親知らずの抜歯が必要なのでしょうか?

①斜めに生えていて頭が歯肉からでてきている親知らず
斜めに生えている親知らずは、ほとんどの場合、隣の歯にぶつかって止まっていますので、今後方向を変えてまっすぐ生えてくることはありません。また、斜めに生えた親知らずは隣の歯との間に汚れがたまりやすく、腫れたり、虫歯になる可能性が高いです 。親知らずだけでなく、隣の歯も虫歯や歯周病にかかってしまうリスクが高いため、こうした親知らずは抜歯をすることが望ましいです。

②ブラッシング困難で虫歯になっている親知らず

斜めに生えている親知らずでなくとも、非常に口の奥の方に位置していたり、歯肉が半分被っていたりして、ブラッシングが難しい親知らずがあります。こうした場合、虫歯になるリスクが高く、神経まで虫歯がすすんでしまっていることも少なくありません。通常神経まで達した虫歯は歯の根の治療をし保存するのですが、親知らずの神経は極端に曲がっているものが多く、適切な根の治療が困難です。こうした親知らずの場合は再発のリスクも考慮し抜歯すべきことが多いです。

①②の場合には、抜歯が必要ですが、逆にいえば、その他のケースで無理に抜歯する理由はありません。

また、親知らずを抜くときにはリスクもあります。

親知らずの付近には下歯槽神経という骨の中を通る大きな神経があり、この神経を傷付けないようにしなければなりません。親知らずと下歯槽神経がくっ付いている場合には抜歯を避けるケースもあります。

親知らずと下歯槽神経の位置関係を正確に把握し、安全な抜歯を行うためにはCT撮影が有効です。CT撮影なら三次元的な位置関係がわかるため神経麻痺のリスクを大幅に下げることができます。

当院では親知らず抜歯の際には、必要に応じてCT撮影を行い、安全な治療を心がけております。

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全ての虫歯を削ることが正しいわけではない。

親知らず撮影用CTパーツ

 

歯磨き粉を選ぶポイント

こんにちは

まごころ歯科クリニック院長の荻原真です。

皆さんはどんな歯磨き粉を使っていますか?

ドラッグストアには数多くの歯磨き粉があり、価格もまちまちです・・。

当院でも日々の診療の中で、多くの患者様から

『ハミガキの選び方について教えて下さい。』

との声をいただいております。

そこで今日はどんな歯磨き粉を使うことが適切なのか、歯磨き粉について書いてみたいと思います。

まず、最初に忘れてはならないことは・・

どんな歯磨き粉を使うかより、どのように歯を磨くかの方がはるかに重要ということです。

口の中の虫歯菌や歯周病菌はバイオフィルムというバリアーをつくり、歯にへばり付きつつ、身を守っています。このバイオフィルムは化学的な薬は効きにくく、むしろ物理的にブラッシングで取り除くことの方が断然効果的です。

ですので、いくら高価な歯磨き粉を使っていてもブラッシングの方法が適切でなければ、虫歯を防ぐことはできません。反対に、たとえ歯磨き粉を使用しなくても適切なブラッシングができていれば、十分に虫歯を予防することができます。

つまり、極端に言うと歯磨き粉には、汚れを落とす効果はさほど必要ないということです。

むしろ、汚れを落とすための研磨剤が沢山入っている歯磨き粉は歯の表面に傷を作ってしまい、かえって汚れが付きやすくなってしまいます。

ですので、歯磨き粉は、『歯を傷つけにくい』、『低研磨性』、『研磨剤無配合』などの記載があるものを選ぶことをお勧めいたします。

歯磨き粉に求められる効果は、汚れを落とす力より、むしろ傷ついた歯の表面を修復する力です。

歯の表面を修復する成分として、代表的なものは『フッ素』です。『フッ素』は日本で販売されている8割以上の歯磨き粉に配合されています。

フッ素には歯の表面を修復し、強化する効果がありますので、積極的に使用するといいと思います。ただし、フッ素はインプラントと相性が悪いという話もあります。数本のインプラントなら問題ありませんが、沢山のインプラントが口の中に入っている方の場合には注意が必要です。

詳しくはインプラントに対するフッ素の影響についてを参照して下さい。

また、最近では歯の表面を修復する作用として、『ミネラル』や『ナノ粒子のハイドロキシアパタイト』を配合したものもでてきております。どの成分が一番効果的なのかは難しいところですが、『歯の表面の修復』に着目した記載のある歯磨き粉を選ぶことがお勧めです。

以上のポイントを押さえていれば大丈夫ですが、できれば、歯科医院を受診し、自分の現在の状態にあった効果をさらにプラスした歯磨き粉を選んでいただけると、なお良いと思います。

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