まごころ歯科ブログ
セラミック修復のセミナーに参加
2018年11月22日
こんにちは
まごころ歯科クリニックの荻原真です。
先日、大阪で日本におけるセラミック修復の先駆者として有名な、風間龍之介先生のセミナーに参加してきました。風間先生は日本歯科保存学会専門医、日本歯科審美学会認定医として活躍しておられます。
歯科治療では以前は金属で修復することが当たり前でしたが、現在ではCAD/CAM技術の発展により、セラミック等のメタルフリーの修復が多く行われるようになってきました。
セラミック修復は単に見た目が美しいだけでなく、金属アレルギーの心配がなく、生体親和性が高いメリットともあります。今後ますます、メタルフリーの流れは加速していくことでしょう。
金属修復とセラミック修復の大きな違いのひとつに歯との『接着』の違いがあります。
金属を使った修復の場合、金属と歯は厳密にいうと接着しておらず、セメントを介してはめ込み細工のように機械的嵌合力によってはまっている状態です。それに対し、セラミックは接着性レジンセメントの使用により、歯と化学的に接着しているため、修復後の微妙な隙間が出来にくいのです。ただし、セラミックの接着にはより繊細な手技が必要になります。
今回の風間先生のセミナーでは、このセラミックの『接着』についての細かなテクニックと理論を詳しく教えて頂きました。風間先生ありがとうございます。
今後も、より精密で審美的な歯科治療のために、日々精進していこうと思います。
以下の記事も参考にして下さい。
日本口腔インプラント学会 大阪大会参加
2018年09月30日
こんにちは
まごころ歯科クリニック院長の荻原真です。
先日、日本口腔インプラント学会、大阪大会に参加してきました。
今年のテーマは、「インプラント治療が拓く未来」~超高齢化社会への責任~でした。
日本はまさに超高齢化社会を迎え、寿命を延ばすことだけでなく、健康に老後の生活を送るためにどうすればよいかが問われる時代になっていると思います。健康な生活を送るためには、よく咬めて、何でもおいしく食べれることがやはり重要です。
虫歯や歯周病によって、歯や歯を支える周囲の骨が失われてしまうと、単に食べにくくなってしまうだけでなく、コミュニケーションもしにくくなり、全身的にも多くの悪影響があることが分かってきております。
インプラント治療は、口の中の健康を取り戻すだけでなく、全身の健康と、質の高い生活を支えるための画期的な治療法であると思います。
人生100年時代を迎える日本で、健康で充実した社会をつくっていくために、私達歯科医師ができることはなにか?
そうしたことを考えさせられるインプラント学会となりました。
まごころ歯科は、久我山・高井戸地域の皆様の健康で充実した人生の一助となれるよう、インプラントをはじめとした質の高い医療を提供できるよう、これからも取り組んでまいります。
今後とも宜しくお願いいたします。
実は使い方が全く違う『洗口液』と『液体歯磨き』
2018年09月25日
こんにちは。まごころ歯科クリニック院長の荻原真です。
前回は洗口液の効果について、ブログを書きましたが、今日は洗口液と液体歯磨きの違いについてご説明させて頂きます。
皆さんは、洗口液と液体歯磨きの違いについてご存知でしょうか。
意外と同じものだと思っている方も多いと思いますが、実は使い方が全く違います。
まず、重要なことは、『洗口液は歯磨きとは別に使うもの』であり、『液体歯磨きは歯磨きのために使うもの』であるという点です。二つは似たものですが、コンセプトが違うのです。
洗口液は、お口の中をしっかり磨いた後や、口臭が気になるとき、お出かけ前のエチケットとしてうがいをするときに使います。日頃のブラッシングとは別に、+αとして使うイメージです。
それに対して、液体歯磨きはその名の通り、歯磨き粉の代わりに使うものです。むしろ歯磨き粉の一種といっていいと思います。ものによって、歯磨きの直前に吐き出してからブラッシングするものと、歯磨き中、口に含んだまま使うものがありますが、いずれにしても、ブラッシングと合わせて使うことを前提に作られています。
ですので、液体歯磨きでブクブクうがいしただけでは、メーカーが謳うような効果を得ることはできません。
例えばリステリンの場合、リステリンオリジナルやクールミントなどは洗口液ですが、より高機能なリステリンハグキケア、ムシバケア、トータルケアなどは液体歯磨きです。
リステリントータルケアにはいくつもの効果が書いてありますが、あくまで一緒にブラッシングした場合の話なので注意が必要です。
正しく使えば、虫歯や歯周病予防に効果的なものですので、どうぞ、使用法をよく読んでお使いいただければと思います。
こちらの記事もあわせてお読みください。
洗口液に効果はあるのか?
2018年09月24日
こんにちは。まごころ歯科クリニック院長の荻原真です。
最近、洗口液について、患者さんから聞かれることが多くあります。そこで、このブログでも、洗口液について少々ご説明させて頂こうと思います。
虫歯や歯周病は細菌の集合体であるバイオフィルムによって引き起こされる病気です。バイオフィルムは菌体外マトリックスという一種のバリアーで包まれているため、薬が浸透しにくいため洗口液の効果は低いという説を耳にすることがあります。
確かに洗口液だけでバイオフィルムの奥底にいる細菌を死滅させることはできないため、やはり歯磨きで、物理的にバイオフィルムを破壊することが必要です。
しかし、そもそも洗口液でブクブクするだけで、歯磨きをしなくてOKです!と謳っている洗口液はありません。
洗口液はあくまで歯磨きの効果を補う、補助的な役割のものと考えるべきものです。そして、歯磨きの効果を補うものとしての位置づけでは、洗口液は十分効果があるものだといえます。虫歯や歯周病を予防するために積極的に活用していくべきだと思います。
洗口液には様々な種類があり、その効果も厳密にいえばそれぞれで異なりますが、配合されている抗菌剤の性質によって、大きく二つに分類することができます。イオン系抗菌薬を配合した洗口液なのか、非イオン系抗菌薬を配合した洗口液なのかです。
イオン系抗菌薬は、歯の表面やバイオフィルムの表面に付着し持続的に抗菌効果を発揮するというメリットがありますが、バイオフィルムの中には浸透しにくいというデメリットがあります。
イオン系の洗口剤には、塩化セチルビリジニウムを配合したガムデンタルリンスやモンダミン、塩化ベンゼトニウムを配合したネオステリングリ ーン等があります。
一方で、非イオン系抗菌薬は逆に、バイオフィルムに浸透しやすいメリットがありますが、効果が持続しにくいというデメリットがあります。
非イオン系の抗菌薬には、ポピドンヨードやエッセンシャルオイルを配合したリステリン等があります。
つまり、徹底的にプラーク除去できていることを前提に、歯の表面の抗菌効果を持続させたいなら、ガムデンタルリンス・モンダミン・ネオステリングリーンが効果的で、歯磨きと歯磨きの間のタイミングや、歯磨きでの磨き残しが予想される場合には、リステリン等が有効ということになります。
一長一短ありますので、どちらがいいとはなかなか言えないと思います。
また、ものによってはアルコールが入っているものなど、粘膜が過敏な方には向かないものもあります。
詳しくは歯医者さんと相談して決めるのが良いと思います。
いずれにしても、洗口液は、虫歯や歯周病を予防するための有効なツールです。
こちらの記事もあわせてお読みください。
「PECベーシックオープンコース」に参加して
2018年05月29日
いつもまごころ歯科クリニックのブログを見て頂きありがとうございます。
まごころ歯科クリニック歯科衛生士の白井です。
少し前になるのですが2月25日、3月21日の2日間にかけて
「PECベーシックオープンコース東京21期」という山本浩正先生のセミナーに参加させて頂きました。山本先生は歯周病治療で著名な方で、以前にも山本先生のセミナーに参加させてもらったので今回で2回目の参加になります。以前よりすこしレベルアップした内容で2日間ともにとても有意義な時間となりました。
今回学んだことをすこしお話しさせて頂きます。
当院が開院して2年が経過しましたが、おかげ様で検診に来て頂いている方が増えたように実感しとても嬉しいです。
いつも検診ではクリーニング・歯周病の検査をしていますが、その際汚れの付着量、付着部位の確認はもちろん“歯肉の形”を把握することも重要です。
厚い骨の場合、覆われている歯肉は厚いもの(フラットタイプ)になり汚れが付着すると歯周ポケットは深くなりやすい傾向にあります。
対して薄い骨の場合、覆われている歯肉は薄いもの(スキャロップタイプ)になり、硬い歯ブラシや力強く磨くことで歯肉が下がりやすい傾向にあります。
その診断方法としては歯周病検査時に用いる器具(プローブ)を歯肉に挿入したときの透過性があるか、歯の根っこが歯肉に突出していないか等です。
ですので、単純にプラーク・歯石を落とし歯周病検査をするだけが検診ではないということです。ひとりひとりの歯肉の形態や状態を視診・触診した上で、その患者さんが将来的にどのような歯周病傾向になるのかまでを想定することが重要な役割だと痛感しました。そして、その患者さんに合った口腔ケア指導をすることで大切な歯肉を失うリスクを軽減し、健康な歯肉・歯を守ることが出来ればなと思いました。
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