まごころ歯科ブログ
キシリトールの虫歯予防効果はどのくらいか?
2017年03月27日
キシリトールが虫歯予防になるということは世間に広く知られておりますが
キシリトールとはそもそも何なのか? なぜ虫歯を予防する効果があるのか?
詳しく知っている方は少ないと思います。
今日はキシリトールについて少し説明させて頂きたいと思います。
キシリトールとは、人工甘味料の一種です。日本で流通しているものは原料として、とうもろこしの芯の部分が使用されております。キシリトールが虫歯を予防することに関して様々な研究がなされております。
キシリトールが虫歯予防になる理由として2つのことが言われております。
①虫歯の原因となる酸を作らない。
②虫歯の原因菌であるミュータンス菌の活動を抑制する。
この内、『①虫歯の原因となる酸を作らない』に関しては間違いありません。通常、ミュータンス菌は糖を食べて酸を作りだし、この酸が歯を溶かし虫歯になります。しかし、ミュータンス菌はキシリトールから酸を作りだすことが出来ないのです。ですので、キシリトールだけを食べていれば虫歯になることはありません。
『②虫歯の原因菌であるミュータンス菌の活動を抑制する』に関しては最近では否定的な声も上がっております。確かにキシリトールによりミュータンス菌の活動が抑制できたとする研究もありますが、科学的根拠が低いものが多く、疑わしいところもあります。
ですので、現在確実に分かっていることはキシリトールを食べても虫歯にはならないということだけで、キシリトールによって積極的に虫歯を防げるかどうかは定かではありません。
また、キシリトールガムを噛んでいれば、唾液がよく分泌されますので、唾液の作用による虫歯予防は期待できます。
上記したように、『キシリトールを食べても虫歯にはなりません』が、ここにも注意が必要です。
市販されているキシリトール配合を謳う食品には、キシリトールがわずかしか入っていないものもあります。キシリトールは原価が高く、コストを抑えるため含有率を下げているものがあるのです。
キシリトールの配合率が低く、他に炭水化物が多量に含まれている食品は、あまり意味がないと言わざるを得ません。できるだけキシリトール100%配合のものを選びましょう。
ただし、キシリトールは過剰に取り過ぎると下痢になりやすい副作用がありますので、おなかが弱い人は取り過ぎには注意が必要です。
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