まごころ歯科ブログ
歯磨き粉を選ぶポイント
2017年07月17日
こんにちは
まごころ歯科クリニック院長の荻原真です。
皆さんはどんな歯磨き粉を使っていますか?
ドラッグストアには数多くの歯磨き粉があり、価格もまちまちです・・。
当院でも日々の診療の中で、多くの患者様から
『ハミガキの選び方について教えて下さい。』
との声をいただいております。
そこで今日はどんな歯磨き粉を使うことが適切なのか、歯磨き粉について書いてみたいと思います。
まず、最初に忘れてはならないことは・・
どんな歯磨き粉を使うかより、どのように歯を磨くかの方がはるかに重要ということです。
口の中の虫歯菌や歯周病菌はバイオフィルムというバリアーをつくり、歯にへばり付きつつ、身を守っています。このバイオフィルムは化学的な薬は効きにくく、むしろ物理的にブラッシングで取り除くことの方が断然効果的です。
ですので、いくら高価な歯磨き粉を使っていてもブラッシングの方法が適切でなければ、虫歯を防ぐことはできません。反対に、たとえ歯磨き粉を使用しなくても適切なブラッシングができていれば、十分に虫歯を予防することができます。
つまり、極端に言うと歯磨き粉には、汚れを落とす効果はさほど必要ないということです。
むしろ、汚れを落とすための研磨剤が沢山入っている歯磨き粉は歯の表面に傷を作ってしまい、かえって汚れが付きやすくなってしまいます。
ですので、歯磨き粉は、『歯を傷つけにくい』、『低研磨性』、『研磨剤無配合』などの記載があるものを選ぶことをお勧めいたします。
歯磨き粉に求められる効果は、汚れを落とす力より、むしろ傷ついた歯の表面を修復する力です。
歯の表面を修復する成分として、代表的なものは『フッ素』です。『フッ素』は日本で販売されている8割以上の歯磨き粉に配合されています。
フッ素には歯の表面を修復し、強化する効果がありますので、積極的に使用するといいと思います。ただし、フッ素はインプラントと相性が悪いという話もあります。数本のインプラントなら問題ありませんが、沢山のインプラントが口の中に入っている方の場合には注意が必要です。
詳しくはインプラントに対するフッ素の影響についてを参照して下さい。
また、最近では歯の表面を修復する作用として、『ミネラル』や『ナノ粒子のハイドロキシアパタイト』を配合したものもでてきております。どの成分が一番効果的なのかは難しいところですが、『歯の表面の修復』に着目した記載のある歯磨き粉を選ぶことがお勧めです。
以上のポイントを押さえていれば大丈夫ですが、できれば、歯科医院を受診し、自分の現在の状態にあった効果をさらにプラスした歯磨き粉を選んでいただけると、なお良いと思います。
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