まごころ歯科ブログ
歯垢と歯石の違いについて
2017年04月09日
こんにちは
まごころ歯科クリニック院長の荻原真です。
『歯石と歯垢とは違うのでしょうか?』
『歯石って一体なんなのですか?』
といった質問を患者様からお受けすることが多いので、今日は歯垢と歯石の違いについて簡単にまとめてみようと思います。
歯垢(プラーク)は細菌と細菌のだす、ねばねばした代謝物のかたまりです。
たとえるならば、細菌の巣のようなものです。1mgの歯垢には1億個以上の細菌が存在すると言われております。口の中には唾液の働きによる自浄作用があり、歯垢が付着するのを防いでおりますが、唾液の働きが悪い部位を中心に少しずつ付着していきます。特に唾液の分泌量が低下する夜間に歯垢はたまりやすくなります。
歯垢は虫歯や歯周病の原因になりますが、歯垢の段階であれば毎日の歯磨きで落とすことができます。ただし、歯垢はうがいだけで落とすことはできませんので、必ず歯ブラシを使って機械的に磨き落とす必要があります。
それに対して、歯石は歯垢が石灰化したもので、石のような硬いかたまりです。歯垢を残したままにいておくと、2~3日で硬くなりはじめ、徐々に歯石に変化していきます。
たとえるならば、歯石は細菌の要塞のようなもので、歯ブラシでは落とすことができません。歯石を落とすためには歯科医院で専用の道具を使い、砕いて落とす必要であります。
歯石には白い色のものもあれば、黒い色のものもあります。主に白い色の歯石は歯と歯肉の境界付近に、黒い歯石はそれよりも深い歯の根の周囲に付きます。ひどい場合には歯の根の先端にまで、黒い歯石が付いてしまうことがあります。
歯石も虫歯や歯周病の原因であり、特に歯周病の原因として、非常にやっかいなものです。
また、歯垢や歯石は天然の歯だけでなく、インプラントにも付きます。たまにインプラントは人工のものなので、歯磨きをしなくても大丈夫と思われている方でいらっしゃいますが、それは全くの誤りです。インプラントは虫歯にはなりませんが、歯周病にはなります。歯周病が悪化すると天然の歯もインプラントもぐらぐらになってしまいますので、両方とも毎日の歯磨きと、歯科医院でのケアが重要です。
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