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インプラントに対するフッ素の影響について

こんにちは。まごころ歯科クリニック院長の荻原です。今日も先日に引き続き、フッ素について書こうと思います。

フッ素に虫歯を予防する効果があることは多くの方の知るところです。

詳しくは『フッ素効果の実験』を参考にして下さい。

しかし、このフッ素が口の中のインプラントを腐食させる可能性があるという説があり、患者様からもこのことについて質問されることがあります。現在市販されている多くの歯磨き粉には1000ppm程度の低濃度のフッ素が配合されています。この1000 ppmの濃度のフッ素がインプラントの腐食を引き起こすとの研究結果があり、インプラント用の歯磨き粉として、フッ素無配合の歯磨き粉も売られております。

本当にフッ素はインプラントを腐食させるのでしょうか?

平成27年5月に日本口腔衛生学会フッ化物応用委員会は多くの研究を解析した結果として

『フッ化物配合歯磨剤の利用はチタン製歯科材料使用者(インプラント使用者)にも推奨すべきである』

との見解を示しています。インプラントが口の中にある方もフッ素入りの歯磨き粉を使って大丈夫との見解ですね。日本口腔衛生学会がだした見解には二つのポイントがあります。一つは、口の中には唾液があり、唾液の働きで歯磨き粉に含まれるフッ素はかなり薄まっている(200~300ppm)ため、インプラントを腐食させるリスクは非常に低いということです。もう一つのポイントは、フッ素には天然歯の虫歯を予防する確かな効果があるため、天然歯が多く残っている場合には、インプラントが腐食するリスクより虫歯を予防するメリットの方が大きいということです。

私も、多くの歯が残っている場合には、フッ素配合の歯磨き粉を積極的に使うべきだと思います。ただし、天然歯が少なく、インプラントが多い方の場合はフッ素無配合の歯磨き粉を使用すべきと思います。

インプラント用のフッ素無配合の歯磨き粉としてはジェルコートIP等があります。ジェルコートIPにはインプラント周囲炎を予防するための高い殺菌成分や歯肉を活性化する成分も配合されており、当院ではインプラントが多く入っている方におすすめいたしております。

また、歯科医院内でのフッ素塗布は9000ppmという高濃度のフッ素を用いるため、こちらはインプラントが入っている方には控えるべきと考えております。

日々新たな研究がなされ、昨日の常識は今日の非常識になっていきます。今後もインプラントとフッ素の関係に関する新たな研究に注目していく必要があります。

まごころ歯科クリニックは高井戸、久我山で質の高いインプラント治療予防歯科を両立すべく、日々精進していきます。

 

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